釜炊きの妙

mugi21272010-08-27

女性の為の山旅企画の中に山小屋仕事体験がありますが、いろいろ思案した結果、ご飯の釜炊きをお願いする事にしました。

実際のところ、現在は山小屋でも圧力釜が主流で、薪と釜でご飯を炊くというのはありません。その為、この企画の前にはスタッフによる練習と体験を重ね本番に備えました。
釜炊きは思いのほか趣があり、炊き上がりを恐る恐る期待を込めて釜蓋を開ける瞬間は、薪を燃やす事にてこずった苦労も含め、どきどきものです。何度かの炊き上がった釜炊きのコメは、噛めば噛むほど甘みが出てくるような感じがし、ほのかに薪の香りも感じます。

そして迎えた本番、案の定お客様は火炊きにてこずってしまいましたが、おこげを作ってほしいとの期待を裏切らず、うっすらおこげを作って炊き上げて下さいました。
ビールを飲みながら炊き上がりを待つ風情は、この企画の意図を垣間見る事が出来ました。